一括査定サイトとは、査定に出す品物の情報と自分の個人情報を入力するとサイトに登録している複数の業者に一括して見積りをとることのできるサービスです。
気になる業者にアポイントをとると、営業担当者が約束した日時に現物を確認しに来てくれます。現物を確認してもらって初めて正確な買取査定額が決まります。
一度の申し込みで複数の業者に査定申込ができる利便性の高さから、サービスの数も利用者の数も増えています。
ピアノの一括査定に必要な情報は、ピアノの情報と依頼者の個人情報です。ピアノの情報は、入力前に事前に確認しておきましょう。
一つ目がモデル名や型番。アップライトピアノの場合、天板のふたを開けると、正面中央よりやや右側にモデル名の書かれた金属板があります。グランドピアノの場合は譜面台の下に金属フレームがあります。電子ピアノの場合はペダルから見上げると本体の下面、あるいは本体の背面にあるステッカーに表示があります。
二つ目は製造番号。モデル名と一緒に書かれている、4桁から7桁の数字です。
三つめはメーカー名。鍵盤のふたの裏に書かれています。
四つ目はペダルの本数です。個人情報としては、氏名、住所、メールアドレス、電話番号について入力を求められることが多いでしょう。
ズバットはさまざまなサービスの一括査定を提供しています。ピアノ買取はその提供サービスの一つです。ズバットの一括査定には26社のピアノ買取業者が参加していますが、一度に査定を出すことのできる業者は、依頼者の住所や業者の対応エリアによって5社までとなっています。
ピアノ・買取.JPは、ズバットの運営会社のウェブクルーと業務提携をしているので、査定業者は自動的にウェブクルーを経由して送信されることになります。問い合わせの受付もウェブクルーが行うことになっています。
引っ越し侍は、引っ越し業者とピアノ買取業者の一括査定サイトを運営しています。28社の買取業者が参加していますが、一度に査定できるのは5社までです。各メーカーの買取最高値と最低値と合わせて口コミを確認することができるほか、必要な情報が分かりやすくまとめられています。
ピアノ買取・ねっとも、ピアノ・買取.JPと同様にズバットのウェブクルーが個人情報を入手し、買取業者もウェブクルーの登録業者に買取を依頼することになります。こちらは、運営会社もウェブクルーです。入力フォームの見やすさや買取依頼をする人に向けた情報量はズバットの方が見やすいです。
ピアットは最大10社に査定依頼をできるサービスです。登録業者数の明示はありません。買取取扱のない電子ピアノやエレクトーン、アップライトピアノの買取業者も登録業者の中に含まれていることが特徴です。
ピアノ買取センターは、株式会社エイチームライフデザインが運営する一括査定サイトです。引越会社の口コミやサービスを比較し、一括見積もりや依頼、予約までできます。買い取ってもらいたいピアノの情報を入力することで、複数のピアノ買取業者に査定依頼が可能です。査定額に納得できれば、そのまま売却も可能です。
おいくらは、株式会社マーケットエンタープライズが提供するサービスで、ネット型リユース事業、メディア事業、モバイル通信事業を展開しています。他の一括査定会社と同様に、複数の買取業者に同時に査定依頼を行い、査定額の高い買取業者を一度に比較することができます。
比較jpは、日本廣告工藝社が運営しているサービスです。ホームページ制作などを手掛ける企業でもあります。サイト内で新品、中古、メーカー、傷ありなどの情報を入力するだけで、複数の買取業者に一括査定を依頼することが可能。査定額を比較しながら、適切な買取業者を見つけることができます。
ピアノ高価買取ガイドは、沖縄県に拠点を置く株式会社ビートニクが運営するピアノ一括査定依頼サイトです。情報を入力するだけで、複数の買取業者に一括査定を無料で依頼でき、簡単に比較もできます。
ヒカカク!は、株式会社ジラフが提供するサービスで、インターネットサービスの企画・開発・運営を手掛けています。最大20社にピアノを一括査定依頼が可能。売却時の手数料も無料で、一番高い査定額を出す買取業者を見つけることができます。
ピアノ一括査定サイトを利用するメリットは、なんといっても業者一つずつに登録して査定依頼をするわずらわしさがないことです。
登録している業者は、査定サイトの一定の基準をクリアしたところなので、優良な業者であるという安心感があります。
また、おおよその相場を知ることができるため、査定結果を材料に登録にない地元業者などと交渉することも可能です。
ピアノ一括査定サイトの強みは、無料で査定ができる点です。自分で一社一社の査定額を調べずに済むため、時間と手間を省くことができるでしょう。査定額に不満がある場合は、断ることも可能です。基本的にはキャンセル料は発生しません。
一括査定サイトに登録している業者は、お互いにライバル関係にあります。買い手が見込める人気のメーカーのピアノであれば、ライバルに取られたくないため、高額査定を付ける場合があるのです。ピアノは中古でも高価で取引されるため、高額査定だけでなく、サービスにも力を入れる会社もあります。
多くのピアノ買取業者は引き取りにも対応しています。状態が非常に悪い場合は買取を行ってくれることは難しいものの、処分にかかる費用や手間を削減することも可能です。ただ、運送料などかかる場合もあるため、処分依頼を行う場合はどれくらいの費用がかかるのかを事前に確認するとよいでしょう。
デメリットは、査定を依頼してから数日の間に集中して営業電話がかかってくることがあげられます。
多数の業者と同時にやりとりすることになるので、きちんとメモをしておかないと混乱してしまうこともあるでしょう。
連絡手段をメールとしていても、業者によっては電話をかけてくることもあります。買取後も営業電話がかかってくるので、うっとうしく感じることもあるでしょう。
一括査定サイトは大手の業者が多く、地元の買取業者は網羅されていないことがほとんどです。相場観を知りたいという場合はよいですが、地元の業者を利用したいという場合には不向きです。
一括査定はネットで行うため、業者が実物を直接見て査定するわけではありません。そのため、買取業者が査定額を導き出す根拠となるのはピアノの情報です。一括サイトには情報を入力するフォームがあり、必要な情報を入力する必要があります。もし情報がわからない場合はその旨を伝えたり、画像を送らなければならず、手間がかかる場合があります。
買取業者は、状態が悪すぎるピアノに対しては高額査定をつけられません。ホコリやゴミ、破損などがある場合、マイナス査定になることもあります。あまりに状態が悪い場合は、買取ではなく処分を検討しなければなりません。
HPに記載がなくても、出張査定で出張料を求める業者もいます。特にピアノの年式がわからなければ、買取業者も実物を見るしかありません。ホームページに記載がなくても請求される可能性もあります。問い合わせ時に出張料やキャンセル料が発生するか、確認が必要です。
無料査定での査定額そのまま得られるとは限らず、引取時に金額が異なることがあります。一括査定で算出された金額にはその他の条件が考慮されていないことがあるため、最終的な金額がどれくらいになるか注意しましょう。
例えば、買取業者が現地で確認した結果、ピアノに目立つ傷がある、部品がない、ペダルがないなどの問題があれば査定額は低くなることがあります。査定額が低くなる明らかな要因があれば、一括査定時に伝えておいた方が良いでしょう。
ピアノの価値は専門知識がないと正確に判断できません。数十年前のピアノでも需要があれば高値で取引されます。そういった状況を利用し、ピアノの市場に詳しくない依頼者に対し、無料で引き取ろうとする買取業者もいます。
「20年前のものだから価値がない」「傷がある」など理由を述べ、無料で引き取ろうとする場合は注意が必要です。最初から「悪徳業者」と決めつけるのは避けた方が良いですが、ある程度の警戒感は持った方が良いでしょう。
搬出料、解体料、運送料などにより、契約が成立するタイミングで思わぬ金額を請求される場合があります。することがあります。基本的にホームページの隅から隅まで確認し、かかる費用がないか調べることでリスクを避けられるでしょう。小さい文字で「別途運送料がかかります」などの文言が記載されている場合もあれば、元から記載していないケースも。一括査定を行った際に確認を行うのがベターです。
1人だと相手の買取会社に言いくるめられるリスクがあります。特に、女性の場合は強い言動や態度で言われると恐怖を覚え、そのまま契約してしまうリスクもあります。複数人で立ち会うことで、強引に話を進められることを防げるでしょう。また対策としてスマホで動画撮影するのもよいでしょう。動画を証拠として残せるため、強引な取引をしようとする相手への牽制となります。
事前にピアノの写真を撮影しておくのも対策となります。買取会社によっては目立たない小さな傷でも査定時に大幅な減額を行う場合があります。画像やメモをとっておくことで、減額した内容が正当であるか別の会社に確認することも可能です。また、買取会社の前で画像やメモに残していることを示せば、不当な理由で減額を迫る会社への牽制にもなります。
不当に買い叩かれない対策として、自分でも相場を把握しておくことも重要です。相場は把握しているという態度を示すことも大切。インターネット上である程度調べることは可能なので、買取依頼前に調べておくとよいでしょう。
一括査定でのトラブルとして、数日間しつこい営業電話がかかってくるというケースがあります。こうした電話対応が面倒な場合、一括査定時の入力フォームの備考欄に「電話不可」「メールのみ対応」「対応できる時間や日」などを記載しておくと良いでしょう。
もし伝えても無視する業者がいれば、営業電話をかけてくる会社へ直接電話をかけてストップするように働きかけるのも有効。それでも改めない場合は、電話番号を変えたり、着信拒否を行う必要があります。
営業電話はどうしても来るものですが、リスクを避けたい場合は、地元対応の買取業者に絞り、数件だけ連絡してみるのも一つの方法です。
一括サイトは手間なく一度に査定依頼ができるため、高値で売却できるとされています。金銭的な損得だけで見れば、一括査定サイトを利用するのに分があります。
しかし、金銭的な尺度以外にも利用するかしないかを判断する材料はあります。一括査定サイトでは個人情報を業者に教えることになります。
査定サイトでメリットを感じられる人というのは、自分で情報を整理できる人や営業電話が気にならない人でしょう。
逆に、営業電話や宣伝メールがわずらわしいと感じる人にとってはいくら金銭的なメリットがあっても、デメリットの方が大きいと感じられるかもしれません。
一括査定サイトを利用せずにできるだけ高値で売却するには、ここぞと決めた複数業者に個別にアプローチするのがよいでしょう。
自分で業者を選定する場合は一括査定に比べると比較の対象は狭まるものの、複数社に査定をしてもらえば、ある程度の相場観は分かるので交渉材料になるはずです。