本ページでは、アコースティックピアノとは別扱いとなる電子ピアノに関して、買取事情や相場価格などについてご紹介していきたいと思います。
単刀直入に言うと、電子ピアノというものはピアノ買取業者にもよりますが、グランドピアノやアップライトピアノのようなアコースティックピアノとは別物という扱いをされてしまうのが現実です。買取依頼をする場合はまず、その業者が電子ピアノの買取に対応しているか否かを確認しなければなりません。
なぜそういった扱いとなってしまうのかと言いますと、電子ピアノは楽器ではなく、電化製品の一種と見なされる傾向があるからです。
アコースティックピアノは鍵盤を押すことによって、ハンマーと呼ばれる器具が本体内に張られた弦を叩き、音を奏でます。一方、電子ピアノは内蔵装置と電気によって電子音をつくり出すという仕組みです。
それゆえ、軽量かつコンパクトで手軽に使用でき調律なども不要といったメリットがある反面、音質や鍵盤のタッチなどはアコースティックピアノとは大きく異なるのが現実。そうした理由で、ピアノ買取業者によっては買取不可となる場合があるのです。
一方、アコースティックピアノとは逆に、一般的な不用品買取業者やリサイクルショップ、ギター、ベース、ドラムなども扱う楽器店、さらにはネットオークションといった方法で売却することは可能です。
ただし、そうした状況ゆえに、買取相場価格というものは常に変動しており、またモデルチェンジのサイクルも早いため、値下がり率も高いのが実情です。以下にご紹介する金額も、あくまで参考目安としてください。
同社の電子ピアノの筆頭がPシリーズ。キーボードスタイルで手軽に持ち運びもでき、専用ラックやペダルなどと組み合わせることも可能。音や鍵盤タッチを生ピアノに近づけているとされています。
長さが1.3mのシンプルモデルです。MIDI接続はできませんが、USBホスト接続が可能となっています。
最大同時発音数が256音と当時にしては充実した音色数。3種類の音域を調整するスライダーがついています。
一方、ヤマハではキーボードタイプ以外にも、アップライトピアノを模したフレームや脚部、ペダルなどが一体化されているモデルもラインアップされています。
ARIUSという名前もあるシリーズです。カラーはホワイトとブラックの2種類。MIDI接続もでき、録音機能もついています。2つのヘッドホンが接続可能です。
ライバルのヤマハと同様にキーボードタイプとアップライトピアノを模したタイプの双方をラインアップしていますが、人気が高いのは木製鍵盤を備えアップライトピアノに近い佇まいのCAシリーズやLSシリーズなどとなっています。
グランドピアノを目指し、同時発音数は192音。ダンパー、ソフト、ソステヌートの3本のペダルがあり、それぞれが重さも感知し操作感覚もバッチリです。
打鍵と離すときの早さを感知し、スタッカートは歯切れよく、レガートでは余韻が長くなる表現が可能です。また自社のグランドピアノから88鍵の強弱細かい音をすべてサンプリングしています。
ヤマハ・カワイとは異なり、電子楽器を専門とする同社。キーボードタイプのイメージが強いですが、アップライトピアノを模した一体型もラインアップしています。
弾いた感度を3つのレベルで選択することが可能。音色は10種類から選択できます。
標準として3つのペダルがついていますが、コード式で本体の奥行きも27cmとなっており、場所をとりません。またダンパーとソフトはハーフペダルに対応。
すべてのパーツを日本で製造するというこだわり。現在は生産終了していますが、現在は生産終了していますが、受注生産でパーツごとに色を選べるバリエーションがありました。その組み合わせ数は合計135パターンです。
言わずと知れた電子機器の総合メーカーで、腕時計やデジカメなどとならび、電子ピアノもラインアップ。主力はプリヴィアのブランド名で展開されるPXシリーズで、キーボードタイプ、一体型の双方が用意されています。
スタンドの取り外しができ、机の上でも演奏可能。グランドピアノのような響きを追求し、AiR音源というシステムで共鳴を表現します。
PX-150とほぼ同等の性能となっており、音色の種類がエレクトリックピアノのベースで若干異なります。重量はどちらも約11kg。
音色の種類が250種類、録音トラック数は17と豊富なモデルです。同社のミュージックサイトから曲を選んで保存することができます。
日本の住宅状況を考え、シリーズで初めての木工モデルを採用。音の出る方向を前後に変更できるという特徴もあります。
PX-700とほぼ同等の性能で、どちらもスタンド一体型です。
コルグと同様、電子系音楽機器の雄。特筆すべきは電子ピアノでグランドピアノを再現したRG-3F。そのほかキーボードタイプのRD、アップライトピアノを模したDPなどがあります。
ローランドの特徴であるグランド型の電子ピアノです。グランドピアノのようでありながら内蔵曲の再生やUSB接続なども可能。
鍵盤を弾いたときの感触までにもこだわった製品。ライブセットの選択や音色のエディットの変更ができるipad用のアプリがあり、無線接続も可能です。
88鍵盤が多い電子ピアノのなかで、64鍵盤とコンパクトを意識。幅は約1.1m、重量は12.8kgと持ち運びもしやすいです。
1,000以上の音色数を選択することが可能。ディスプレイとカーソルで設定の変更も簡単にできます。
スタンド一体型で、組み合わせにより約100種類の音色をだすことができます。ペダルはよく使われるダンパーとソフトの2種類。
約100近くの曲を記憶できます。弾く重さを3種類から設定可能なので、使用用途ごとにも使い分けられます。
電子ピアノを買い取ってくれる業者には
などがあります。
見積りを依頼する際には、何でも扱っているような中古買取業者よりは、ピアノの価値をわかっていて修理やメンテナンスにも対応しているピアノ買取業者に依頼したほうが、高い値段がつきやすいです。
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電子ピアノの買取サービスを利用する場合も、基本的な手続きの流れは普通のピアノと同じです。まずは業者にピアノのメーカー、型番、製造年数、故障の有無、設置場所の階数や搬出方法を連絡して査定金額を見積もってもらい、金額に納得できれば買取を依頼するという流れになります。
買取価格は、電子ピアノの価値から搬出や運搬にかかる費用を差し引いた金額になります。ただし電子ピアノはグランドピアノよりサイズの小さいものが多いので、搬出や運搬にかかる費用は安くなることが多いです。
たいていの買取業者では、査定額の見積りの時点で、搬出や運搬にかかる費用を差し引いた価格を提示してくれますが、一部の業者では費用を別料金としていることもあります。複数の業者に見積ってもらって比較するときは、搬出や運搬の費用が含まれているかどうかに注意しましょう。
電子ピアノはモデルチェンジが早く、買取価格が下がりやすいという特徴があります。また電子ピアノは基本的に新しいほうが人気も高いので、グランドピアノやアップライトピアノのように古くても希少な製品であれば高く買い取ってもらえる、といったケースはほとんどありません。
電子ピアノは家電製品のように耐用年数が限られているので、現時点では故障していなくても、あまりに古いものは高く買い取ってもらいにくいというのが実情です。そのため、不要になった電子ピアノは早めに売ってしまったほうが良いでしょう。
また高く買い取ってもらうためには、ヘッドホンやイス、説明書などの付属品をそろえておくのもポイントです。電子ピアノは普通のピアノとは違って、説明書なしでは詳しい使い方がわかりにくいものもあります。またヘッドホンを使うことも多いので、付属品がそろっていないと見積り価格が大きく変わってきます。
また電子ピアノの引渡しの際には、破損がないか、汚れや使用感の具合はどうか、といった点をチェックされます。破損している箇所があったり、あまりに汚れがひどかったりすると買取価格が下がってしまうこともあります。引き取りに来てもらう前にはピアノ全体を乾いた布で拭いておくなど、少しでも状態を良く見せられるようにしておきましょう。
電子ピアノも普通のピアノと同様に、ヤマハ、カワイなどの大手ピアノメーカーの製品は人気があるので、マイナーなメーカーの製品よりも高く買い取ってもらいやすい傾向にあります。また電子ピアノで有名なコルグ、カシオ、ローランドなどのメーカーの製品も、買取価格が高くなりやすいです。
また買取業者の中には、特定のメーカーの電子ピアノしか買い取っていないところもあります。業者を選ぶ際には、自分の売りたい電子ピアノのメーカーに対応しているか確認してください。もちろんマイナーなメーカーの電子ピアノの買取に対応している業者もあります。
ほとんどの買取業者で見積り依頼は無料となっていますので、「マイナーなメーカーの古い電子ピアノだから、どうせタダみたいな値段しかつかないだろう」とあきらめず、とりあえず見積り依頼してみることをおすすめします。
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