本ページでは、ヤマハ・カワイ以外のアップライトピアノについて、各社の特徴と買取や処分についてご紹介していきたいと思います。
グランドピアノに関しても同様のことが言えますが、日本国内においてヤマハ・カワイ以外のアップライトピアノというものは、非常に少数派となっています。そして買取の相場価格というものも、ヤマハ・カワイの機種ほど明確な金額というものがありません。
それゆえに、そうした類のピアノの買取査定というものは、業者の経験やノウハウ、考え方、さらには修復・修繕のノウハウを持っているかといった要素などにより大きく左右されてしまうのが現状です。
また、「自社では手に負えない」と買取を拒否されるケースもありえます。こうした現状を踏まえた上で、実績や信頼のある「複数の」買取業者に査定を依頼し、一番よい条件を提示してくれた業者を選ぶべきです。では、いくつかのメーカーについて、見てみましょう。
ピアノの聖地である静岡県浜松市で1948年に設立された、東洋ピアノ製造株式会社が手がけるブランドになります。一般的な知名度こそ低いものの、半世紀以上に渡ってピアノ造りに勤しんでおり、ヤマハやカワイとは異なるこだわりとクラフトマンシップが貫かれています。また黒色以外にも、マホガニーや木目といったデザインのモデルが比較的多いのも特色です。
こちらも静岡県浜松市にて1948年に創業したという歴史を持つブランド。熟練の職人による少量生産で丁寧なつくりが特徴。当初は独立したメーカーでしたが、現在はカワイの傘下子会社となっており、ピアノのフルオーダー注文にも対応しています。また、初期モデルは希少価値が評価されることもありますので、そうした事情に精通した業者に査定してもらうべきです。
上記ディアパソン社の技術者であった故・大橋幡岩氏が、より自分の理想に近いピアノを造り上げるために1958年に立ち上げたブランドです。会社として存続したのは僅か37年間。生産台数も4,639台のみとされており、幻の名器と称されているほどです。ほとんどの買取業者が望むピアノと言っても過言ではないでしょう。もし眠っているなら直ちに行動すべきです。
最高級ピアノブランド米国スタインウェイ社(Steinway & Sons)の姉妹ブランドで、一般の幅広いユーザー向け商品という位置づけです。ちなみに、OEM(ブランド名はBostonのまま製造のみを行う事)生産を請け負っているのはカワイ。ただし、アクションがカワイは樹脂製なのに対し、ボストンは木製といった具合に、スタインウェイならではの音質を量産モデルとして再現しているこだわりが見られます。