近年はインターネットの普及にともない、ネットから簡単にピアノの査定を依頼できるようになりました。業者によってはピアノの品番や年式を入力するだけで簡単にオンライン査定することも可能となっており、以前に比べてピアノ査定のハードルは低くなったと言えるでしょう。
ただ、そのぶんピアノ査定に関して何の知識も持たないまま業者に依頼をしてしまう方も急増。その結果、相場より低い価格で買いとられてしまったり、業者とトラブルを起こしてしまったりするケースも少なくありません。
そこで今回はピアノを査定に出す時におさえておきたいポイントをピックアップ。納得できる価格でスムーズに買いとってもらうコツをまとめてみました。
ピアノ査定の基本的な流れは、業者に依頼→自宅での査定→見積もり作成→契約となります。
過程そのものはシンプルなのでトラブルが起こりにくいように思えますが、実際にピアノ査定を依頼した方の中には「こんなはずじゃなかった…」という経験をされた人もいるようです。
以下ではピアノ査定時によくあるトラブルをいくつか紹介します。
初めてピアノ査定を依頼する方に多いのが、相場より安くピアノを買いたたかれてしまったというケースです。
「古いから」「状態が良くないから」といった理由でマイナス査定をつけられたものの、後から調べたら人気のある品番であることが判明したという事例は後を絶ちません。
中には値段がつくピアノを無料で持って行かれたという事例もあるので要注意です。
多くの買取業者は査定費用や見積もり作成費用を無料に設定していることが多いのですが、出張費やキャンセル費は別途有料とされるケースがあります。
特にキャンセル費に関しては人件費や車両代などがかさんで思わぬ出費になってしまうこともあるので注意が必要です。
オンライン査定や電話査定の金額では高値だったのに、いざ引き取ってもらう段階になったら、当初より低い金額を提示された…というケースも多く見受けられます。場合によっては買取金額が大幅に減額されることもあり、トラブルの種になることが多いようです。
ではトラブルを起こさず、かつ満足できる金額で買いとってもらうにはどうすればいいのでしょうか?以下ではピアノ査定で失敗しないためのポイントを4つまとめてみました。
大事なピアノを安く買いたたかれないようにするためには、あらかじめ買取相場を知っておくことが大切です。実際の買取価格は業者の在庫状況などによって異なりますが、人気のある品番であればよほど状態が悪くない限り、査定額が一定ラインより大幅に下回るということはありません。
業者によっては相手にピアノの知識があるか否かを見極めた上で査定価格を上下させるところもあります。ピアノのだいたいの買取相場はネットなどで簡単に調べることができますので、自分のピアノが市場でどのくらいの価格がつけられているのか、あらかじめチェックしておきましょう。
たいていのピアノ買取業者では、自社サイトに査定時に必要なものや料金に関する注意点などを掲載しています。よく読まずにいきなり査定を依頼してしまうと、出張費やキャンセル料を取られてしまい、思わぬ出費を強いられてしまう可能性があります。
たとえ「無料査定」と記載されてあっても、どこからどこまでが無料なのか。追加費用はかからないのか、など料金に関する項目をよく確認してから査定をお願いするようにしましょう。もし公式サイトなどに記載されていなかった場合は、メールや電話などで事前に問い合わせるとトラブル回避につながります。
ネット査定や電話査定はその場で簡易的な見積もりを取れるとても便利なサービスですが、その反面、実物を見ていないため正確な査定を出してもらいにくいという欠点があります。
ネットや電話では高額査定をちらつかせ、実際に引き取る際に大幅減額を提示してくるという悪徳業者も存在しますが、それ以外にも、ピアノの正確な状態を伝えられなかった場合、実際の査定でマイナスがついてしまうこともあります。
後者のケースはよりくわしい情報を伝えることである程度トラブルを防ぐことができますので、ネット査定や電話査定を利用する時はなるべく細かい情報も業者に伝えるようにしましょう。
具体的には傷や打痕がないかどうか。ペダルをきちんと踏めるかどうかなどです。また、ネット査定や電話査定の結果がどこまで保証されるかもあらかじめ確認しておきましょう。
ピアノ買取の査定基準は業者によって異なりますが、おおまかなチェック項目は以下4つとなります。
メーカーに関してはヤマハとカワイの2つに高値がつきやすい傾向にありますが、希少なピアノメーカーについてはプレミア価格がつくこともあります。
モデルや年式については基本的に新しいものほど高価買取してもらいやすくなりますが、人気の度合いによっては旧式のものや古いものでもそれなりの価格がついたりします。
ここまででだいたいの価格相場は決まりますが、ピアノの状態によっては買取価格が増減することもあります。
比較的きれいな状態で保管されていた場合はプラス査定がつきますが、傷や不具合などが認められた場合はマイナス査定がつく原因となります。
とはいえ、中古ピアノである以上、多少の傷があるのは想定内のことなので、塗装がはがれるほどの深い傷や大きな傷がついていたり、ペダルや鍵盤が壊れていたりする場合を除けば、査定額が大幅に減額されることはありません。
もしネット査定や電話査定よりも減額された場合は、そのまま納得したりせず、なぜそのような査定がついてしまったのか、きちんとした説明を求めましょう。
もちろん減額されていなくても、どういう理由でこの価格を提示したのかくわしい話を聞いておけば、他社の見積もりと比較する時に有効な判断材料となります。
アップライトピアノの場合は、天板の蓋を開けると、本体の右側に金属板が貼られています。ヤマハでは「U1」「U2」、カワイでは「Bl」「KU」などアルファベットや数字がモデル名(型番)です。
グランドピアノは、フレームの右下にモデル名(型番)と製造番号の表記があります。
電子ピアノの場合は、鍵盤の下側、あるいは本体の背面のステッカーに印字されています。
またモデル名は、調律検査カード・保証書でも確認可能です。
モデル名と一緒に並べて表記されています。4桁から7桁の数字が製造番号です。
ピアノの製造会社のことです。
アップライトピアノやグランドピアノは、鍵盤の蓋を開けると、その中央に印字されています。
電子ピアノの場合は、モデル名や製造番号と一緒にステッカーに表記されています。
ピアノには、2~3本のペダルがついたピアノがあります。通常は3本ペダルですが、古いピアノには2本ペダルの場合があります。