これまでに最も高い値段で売れたピアノといわれているのが、老舗ピアノメーカーとして知られるハインツマン製のクリスタルピアノです。競売にて日本円でおよそ3億円という圧倒的な高値で落札されました。
クリスタルピアノと聞くと、X JAPANのYOSHIKIを思い浮かべる音楽好きな方もいるのではないでしょうか。X JAPANのYOSHIKIが好んで使用している有名なクリスタルピアノは、KAWAI製のものです。5台限定で販売されることになったモデルです。上述のような、最高値とされる落札額が付いたピアノには及びませんが、こちらも1億円と非常に高額です。
KAWAIのクリスタルピアノは、アクリル樹脂製ですが、ハインツマンのクリスタルピアノは、文字通り本物のクリスタルで仕上げられています。クリスタルならではの透明感やラグジュアリーな雰囲気を持つそのピアノは、2008年の北京オリンピックで披露されました。
透明で美しいボディのカワイクリスタルグランドピアノ『CR-45』。完全受注生産品として、2024年に販売開始されたピアノです。標準価格は1,089万円です。
同社の『CR-40A』をフルモデルチェンジし、美しさをより際立たせるデザイン設計になっています。新しい大屋根などにより、さらに透明感がアップ。演奏用のグランドピアノとしてだけでなく、設置されているスペースを華やかに彩るためのインテリアとしても、活躍してくれる1台になるでしょう。
グランドピアノの平均価格は、国産であれば約200万円、アップライトピアノであれば約70万円が平均価格とされています。
一般的に、アップライトピアノは約7,000〜8,000点の部品から構成されているのに対し、グランドピアノは約10,000点の部品で作られています。単純に部品数を比較しても、グランドピアノのほうが2,000点以上多くなります。この違いがコストの差に影響を与えています。
製作工程も価格を左右する重要なポイントです。アップライトピアノは主に初心者や家庭での使用を想定しており、高価なモデルを除けば、工場で効率的に量産されることが一般的です。一方、グランドピアノは上級者やプロの演奏者、コンサートホールでの使用を想定しているため、熟練した職人が一台一台手作業で組み立てを行います。この丹念な製造過程により、グランドピアノの価格を大きく押し上げる要因となっています。
高級ピアノと聞いてまず思い浮かべるブランドは、世界三大ピアノメーカーと呼ばれる「スタインウェイ」「ベーゼンドルファー」「ベヒシュタイン」あたりではないでしょうか。これらのメーカーが取り扱っているピアノは、いずれ非常に高額です。こうした高級ピアノと一般的なピアノとの違いについてまとめました。
高級ピアノと一般的なピアノの最大の違いは、ピアノづくりにおける「思想と哲学」に集約されているといえます。コストパフォーマンスの高さが評価される現代、一定以上のクオリティーが担保されており、しかもできる限り安い価格で購入できるピアノが求められます。しかし、高級ピアノブランドではそういった市場ニーズではなく、「理想の追求」に妥協しない姿勢を大切にしているのです。
つまり、理想のピアノを具現化するため、設計方法や素材の選択においてまったく妥協しないということです。その結果、圧倒的にコストが多くかかる方法を選んでいる場合が少なくないのです。