本ページでは、カワイのアップライトピアノについて、機種ごとの特徴と買取相場価格などをご紹介していきたいと思います。
ライバルであるヤマハとともに、日本はもとより世界のピアノ市場をリードするカワイ。同社にとってもアップライトピアノは「稼ぎ頭」であり、世の中に流通しているたま数は必然的に多くなります。
そして日本が誇る2大メーカーの一方の雄ではあるものの、ヤマハという強大なブランド力には、一歩及んでいないというのが現実。それゆえ、同等スペックでコンディションが同じでも、買い取り価格はヤマハより幾分割安となってしまう傾向があります。
しかし、あくまで傾向ですので、実際にはそれぞれの個体のコンデションや付加価値次第になります。
そんなカワイのアップライトピアノのなかで、まず挙げられるのが1970年代の往年の名器とされ、カワイ製アップライトのスタンダードモデルという位置づけになる「BLシリーズ」です。
ヤマハUシリーズがライバル関係にありますが、Uシリーズは膨大なバリエーションがあるのに対し、BLシリーズはグレード別の基本機種のみ。またグレード別の音質の差も、さほど大きくはないと評されています。
このBLシリーズの後継に相当するのが、1980年代のカワイ製アップライトのスタンダードモデルに相当する「BSシリーズ」です。まさにカワイの正統派と言ってよいでしょう。
一方、時代が遡りますが、カワイのアップライトピアノの元祖というべき存在であるK35とK48(現行のKシリーズとは別物)という機種は、ともに昭和30年代に製造されたもの。その年代に作られたピアノは本来であれば買取不可となり廃棄処分となってしまうことも多いのですが、この2機種は歴史的な価値もあり、買取対象となる場合も多いのです。
そして、これらK35とK48の基本設計を1970年代から1980年代にかけて復刻させたという位置づけがKSシリーズ。前述したBSシリーズとは別系統の、もうひとつのカワイのアップライトピアノの正統派という趣になります。